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【BPO】貴金属会社元社員横領容疑で逮捕

貴金属会社元社員横領容疑で逮捕

甲斐市に本社がある貴金属会社で経理の責任者をしていた元社員の男が、会社の売上金などおよそ1200万円を着服したとして業務上横領の疑いで逮捕されました。

NHK NEWSWEB 山梨 11月04日 19時42分

被害金は4億円の可能性

被害会社はJASDAQ上場の株式会社光・彩
http://www.kohsai-qq.co.jp/#section0

記事によると平成22年~29年にかけて4億円の着服の疑いとのこと
手口は現金売上を抜いていたみたい、

古典的ですね!

この度、当社経理部門責任者により、不正行為が行われていたことが判明いたしました。このような事態が発生いたしましたことは誠に遺憾であり、株主・投資家の皆様をはじめ、市場関係者及び取引先の皆様に、多大なご迷惑とご心配をおかけいたしますことを、心よりお詫び申し上げます。

当社経理部門責任者の不正行為に関するお知らせ 株式会社光彩工芸 平成29年8月18 日

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS70292/4ecd95ac/e761/4ff3/b0c0/92b2e34f8cc2/140120170818458343.pdf

そういえばこれも現金売上の除外でした↓

逮捕は経理責任者

経理責任者に横領されてしまうとは・・、

でも4億円も抜いてバレないのも解せませんね、

直前期(2020/1期)の売上げが27億円、当期純利益は87百万円しかないのに7年に渡るとはいえ4億円も抜いてバレないとは、監査もザルだなこれは。。原価率を見ていれば異常は直ぐに分かると思うけど・・・抜いた金額で原価率も合わせていたとしたら、経理責任者の方が一枚上手だったということかな、

横領を隠蔽する方法は、上記と同じく「材料費を過大に計上する」というものであった。ただし、材料費を過大にし続けてきたことによって損失も膨らんできたため、本会社が予測する業績の数字と大きく乖離するおそれが出てきた。そこで、平成29年1月期期末の決算の際に、在庫(主に金)のグラム数を過大に計上し、会社の予測する業績と大きく乖離が生じないように操作した。

調査報告書 13P

案の定・・在庫を弄ってる、巧妙悪質だな・・・、
でも資金繰りで絶対にわかるはずだけど、4億円も抜かれたら資金繰りは誤魔化せない、

会計監査人の異動

やはり監査法人は交替させられてました、致し方ない、

会計監査人の異動に関するお知らせ
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS70292/e1e599aa/5d96/4318/9a4e/39d039efaaa3/140120170323425250.pdf

会社は刑事告訴

昨年3月に既に刑事告訴されているようです、
逮捕まで時間が空いたのは容疑固めに時間が掛かったということでしょうか、

調査報告書

調査報告書の全文が公開されています
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS70292/03acec13/5359/4380/96d0/80bdd45c1d7c/140120170925478442.pdf

報告書では被害額は3.9億円、回収見込み額は2.1億円、半分は戻ってくる見込みなのか、横領社員は貯金でもしてたのかな?

と思ったら・・

調査対象者は、本会社から横領した金銭で10件もの不動産を購入し、自動車、自動二輪車、多数の高級時計等を購入していたことが判明した。そのほか、預貯金、金融資産(有価証券等)として残存している蓋然性が確認された。また、調査対象者の妻、実父らに送金されている可能性等も存在した。

調査報告書 6P

金に困ってじゃなくて、投資金欲しさに抜いてたのか・・どっちもダメだけどダメすぎる。。

発端は税務調査

平成29年7月27日より、株式会社光・彩(以下、「本会社」という)に対する国税局による調査が行われた。

その調査開始日である同月27日、国税局担当者より、本会社の経理責任者(以下、「調査対象者」という)が、多額の現金を横領している事実の示唆がなされた。

調査報告書 5P

まぁそうですよね、国税局は監査法人と違って節穴では無かった、立ち合いしてた税理士もバツが悪いでしょうね・・・・、

具体的横領方法

①オンライン決済を悪用した自身の口座への送金:
533万3060円

②上司から請求書等のために印鑑を借りた際に、不正に払戻伝票に捺印:
2億1882万5839円

③本来は廃棄すべき銀行口座のキャッシュカードを悪用して、不正出金:
1億5114万7000円

④現金売上の着服、及び現金回収された売掛金債権の着服:
1477万5000円

調査報告書 10~11P

現金横領だけではなかった模様、というか殆どが現金の払い戻しか・・・よくバレなかったね(国税局にはバレたんだけど)

手口巧妙

社内監査でチェックの対象となるオンラインバンキングから出力される預金残高一覧を、パソコンで偽造していた。

材料費を架空計上することで、標準原価と実際原価の差額(原価差額)に異常な差異が生じるが、標準原価の計算に際し標準材料費の金額を過大に数値入力することで、異常な原価差額が発生しないよう計算し、架空材料費の計上を隠蔽していた。

調査報告書 15~16P

ここまでやるか・・、まぁ確かにPDFライターがあれば上書き出来てしまうけど、

最後に

残念ながら、経理の知識があって悪意があるとこういうことになります、

有能な経理人材を欲しい会社は多いと思いますが、有能故に一人で何役もこなせるからと業務を一人に集約させると、時にはこんなことが起きます、

この事件も財務担当役員が有能故の事件だったと思います、

弊社は支払代行(振込代行)は必ず二人で行います、基本はお客様webバンキングで決済してもらうようにしていますが、そこも含めてお願いをされた場合には、支払いデータの作成者と承認者は分けています、

BPOもコスト面だけではなく、不正防止も含め戦略的に考えて頂けると嬉しいです、


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